インボイス制度の実施に関連した注意事例
公正取引委員会は5月17日に「インボイス制度の実施に関連した注意事例」を公表しました。
【インボイス Q&A】
公正取引委員会等はインボイス制度に関連して、免税事業者とその取引先の発注事業者との間における取引条件の見直しなどにつき、独占禁止法や下請法上問題となり得る行為の考え方等を示した「免税事業者及びその取引先のインボイス制度への対応に関する Q&A」を公表しています。
【独占禁止法等において問題となる行為】
取引上優越した地位にある事業者(買手)が、免税事業者との取引において、仕入税額控除できないことを理由に取引価格の引下げを要請し、再交渉において、双方納得の上で取引価格を設定すれば、結果的に取引価格が引き下げられたとしても、独占禁止法上問題となるものではありません。
しかし、再交渉が形式的なものにすぎず、仕入側の事業者(買手)の都合のみで著しく低い価格を設定し、免税事業者が負担していた消費税額も払えないような価格を設定した場合には、優越的地位の濫用として、独占禁止法上問題となります。
【注意事例】
一部の発注事業者が、経過措置により一定の範囲で仕入税額控除が認められているにもかかわらず、取引先の免税事業者に対し、インボイス制度の実施後も課税事業者に転換せず、免税事業者を選択する場合には、消費税相当額を取引価格から引き下げると文書で伝えるなど一方的に通告を行った事例がみられました。このため、公正取引委員会は、以下の発注事業者に対し、独占禁止法違反行為の未然防止の観点から注意を行いました。
【注意した事業者の業態及び取引の相手方】
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