電帳法改正でインボイスの電子保存要件が緩和

インボイス制度において仕入れ税額控除を行うためには、適格請求書等(インボイス)の保存が必要となります。これらの保存を電子データで行う場合には、電子帳簿保存法の要件を満たす必要がありますが、令和3年度改正で同法が抜本改正されたことに伴い、インボイスの電子保存要件も緩和されています。

インボイス制度においては、仕入税額控除の要件として、原則、適格請求書発行事業者(インボイス発行事業者)から交付を受けたインボイスの保存が必要となります。(新消費税法30条7項)

一方、インボイスに代えて電子インボイスの交付を受けた場合は、その電子インボイスを保存しなければなりません。(新消費税法30条7項,9項2号)

インボイス及び電子インボイスの保存に際しては、いずれもデータで行うか書面で行うかを選択できますが、【参考】の通り、選択した方法によって要件等が異なります。

【参考】受領したインボイスに応じた「買手」の保存方法と要件等(イメージ)

受領	買手が電子インボイスを受領		買手がインボイス(書面)を受領
「買手」の保存方法	①電子インボイスのまま保存	②出力した書面を保存	③インボイスのまま保存	④スキャン文書を保存
保存要件等	電子取引制度(電帳法7)の要件	整然とした形式及び明瞭な状態で出力	特別な要件なし	スキャナ保存制度(電帳法4③)の要件
R3改正での電帳法改正事項及び留意点	・検索要件等を緩和・事前承認は従前からなし	・電子取引制度上は電子データの保存が必要		・事前承認廃止・タイムスタンプ要件等緩和・適正事務処理要件廃止

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